症例紹介 カテゴリー
【症例】長時間同じ姿勢でいると腰が痛い
2018年1月25日 木曜日
今回の症例は、典型的な産後の骨盤底筋の弱りによる腰の痛みであった。
今回の患者は、骨格の大きな歪みは無く過緊張を起こしている筋肉も無かった。
しかし、骨盤底筋という骨盤の安定性を保つために非常に重要な筋肉が低下していた。
産後にこの筋肉が低下するのは多くの方に当てはまる。この筋肉が低下することで、「骨盤がグラグラする」「足の付け根が痛み・違和感」「腰が痛い」「肩が痛い」「膝が痛い」「尿漏れ」「子宮が落ちてくる感じがする」等々の症状が起こる。

利用者
30代女性 箕面市在住
主症状
腰痛
その他の症状
特に無し
過去にうけていた治療
マッサージ
整体・カイロプラクティック
主な施術ポイント
骨盤底筋
施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、疼痛動作は無い
しかし、長時間同じ姿勢でいると腰に痛みを生じる
検査を行なうと、内臓の広範囲に疲労反応と骨盤の緩み・歪み
その為、内臓調整と骨盤を整える施術を行なう
授乳中など長時間座ることが多い事から、腰に負担が掛かりにくい座り方を指導
2回目
3日後来院
バタバタしていて、長時間同じ姿勢でいることが無かった事もあり
腰の痛みは気にならなかった
肩周囲の緊張が強い為、前回同様の施術と肩周囲の筋緊張緩和の施術を行なう
骨盤底筋の力の入れ方指導
3回目
1週間後来院
長時間同じ姿勢でいると腰の痛みが出る事があった
肩の緊張は消失
骨盤底筋のチェックをかけると、左右差があり骨盤の安定性が確立されていない
前回同様の施術を行い、骨盤底筋の再教育を徹底
4回目
9日後来院
同じ姿勢でいても、痛みが出る時と出ない時が出てきた
骨盤底筋チェックかけると、前回弱かった方は強くなっていたが
反対側とのバランスが悪くなっていたので、バランスを整える
更に、骨盤底筋強化のトレーニングを指導
5回目
1週間後来院
殆ど、同じ姿勢をとっていても腰の痛みは出なくなった
骨盤底筋チェックかけると、左右差が再び顕著になっていた
話を聞くと、忙しくてトレーニングを一切していないとの事
トレーニングの重要性を再度説明し、再指導
繰り返して行けば、感覚が戻ってきて左右差無くなる
そこで、更に次のレベルのトレーニングを指導
6回目
1週間後来院
腰の痛み全く出なかった
仕事が忙しかったが、特に問題なく仕事も育児も行なえている
骨盤底筋の状態も良好、骨盤の安定性も良好
7回目~9回目
間隔を徐々に空けていき、経過観察を行った
以前の様な腰の痛みが再発することは無かった
一時的に腰の違和感を生じても、寝て起きたら消失していた
産後に履けなくなっていたパンツも履けるようになっていたので、
産後の骨盤矯正を終了とした
考察
今回の症例は、典型的な産後の骨盤底筋の弱りによる腰の痛みであった。
今回の患者は、骨格の大きな歪みは無く過緊張を起こしている筋肉も無かった。
しかし、骨盤底筋という骨盤の安定性を保つために非常に重要な筋肉が低下していた。
産後にこの筋肉が低下するのは多くの方に当てはまる。
この筋肉が低下することで、「骨盤がグラグラする」「足の付け根が痛み・違和感」
「腰が痛い」「肩が痛い」「膝が痛い」「尿漏れ」「子宮が落ちてくる感じがする」等々の症状が起こる。
その為、非常に重要な筋肉であるにも関わらず、
ここの重要性を認識しているお母さん方があまりにも少ないと感じている。
最近はネットで骨盤底筋強化法なども簡単に調べられるが、ここの強化はそんなに簡単ではないです。
また、数回やっただけで強化されるというものでも無いので骨盤が安定するまでには継続性が重要である。
今回のように、骨盤が安定する前にトレーニングを中止してしまうと痛みも起こりやすいので注意が必要である。
産後の方で次の妊娠に備えたい方や、次の予定が無い方であっても、なるべく早期に専門の先生にみて貰う事をお勧めします。