妊娠中は体重は増えるが筋力は意識して動かしていなければどんどん低下していく。その状態で出産無事を終え、ふと気がつくと妊娠中に痛かった腰の痛みも残っているし、体重も母乳で減ると聞いていたのに一向に減らない。そんな方の症例です。



40代女性　箕面市在住 腰痛 頭痛
脚のつり 特に無し 脊柱調整
骨盤の安定性 1回目
問診を進めると、主訴は抱っこや授乳中、授乳後の腰痛であり
その他の症状として、毎日の頭痛、脚のつりがあるとの事であった。
検査していくと、腰椎の前弯が見られ、脊柱全体の硬さが目立った為脊柱の調整を行なう。
骨盤は緩みが大きく見られる。
骨盤底筋の入れ方指導→非常に弱い。
産前に比べ体重が非常に増えた。目視で直ぐに解るくらい脂肪がついた。

2回目
翌日来院
脊柱の硬さ残存。
骨盤底筋チェック→前回よりは、力が入っているか？
施術は、前回同様で実施

3回目
1週間後来院
著変なし
施術は今までと同様の施術を行なう。
骨盤底筋チェック→少し向上。
骨盤底筋と連動させて、下肢の筋力トレーニング指導

4回目
1週間後来院
腰の痛みは変わらず。
頭痛、脚のつりが軽減してきた。
引き続き脊柱の調整を行なう

5回目
抱っこや授乳中、授乳後の腰の痛みは軽減してきた。
但し、長時間立っていたりすると痛みが出てくる。
頭痛、脚つりは更に軽減してきた。
体重が－２kg減った
骨盤底筋チェック→大分向上してきたが、
左右差があったので徹底的にトレーニングを実施して左右差を無くす。
更に下肢の筋力向上の為のトレーニングを追加指導。
施術は脊柱の調整を中心に実施

6回目
腰の調子は良好
頭痛は１度だけあった。
脚のつりは出ていない。
骨盤が緩みが改善され、締まってきて安定性が出てきている。

7回目
腰の痛み、脚のつりは消失
頭痛が月に１～２回程度でる。

8回目～
腰の痛み、脚のつり、頭痛共に消失。
骨盤の締まり具合良好。
骨盤底筋チェック→良好
体重が更に‐2kg減った。
その後は、育児の状況によって肩こりが一時的に出現したりすることが
あったが、直ぐに消失する範囲内に収まる。
現在は、更に体重を落としたいとの希望に沿って、
身体を整え、同時にトレーニング指導を実施して経過観察中。

今回の症例は、産後からの腰痛であった。
症状としては、腰痛が主訴で頭痛、脚のつりがあった。
腰痛に関しては、脊柱の可動性の悪さと骨盤が非常に緩くなっていた為、
骨盤の安定性が無かったことにより腰に負担が掛かってしまったと考えられる。
頭痛に関しても脊柱の可動性の悪さで肩周りの緊張が強くなり、それが上行してきた時に起こっていたたと考えられる。
脚のつりに関しては妊娠中～産後に掛けて体重はかなり増加した。一方、筋力は低下し脂肪が増加したことにより、
下肢の老廃物を心臓に返すことが出来なくなり、それが循環を悪くさせたことによって起こっていたものと考えられる。
産後はどうしても筋力は低下しやすく、抱っこや授乳によって首や肩、背中などに負担が掛かりやすい。
それが、今回のような症状に繋がるので産後のお母さんは注意して欲しいですね