2023年9月15日 金曜日
【症例】肩に石が乗っているような重たさや疲労感
産後から肩が常に重たく、湿布を張ったり、マッサージをしてもらったりしてもあまり変わらず、石が肩に乗っているような間隔であった。また、全身の疲労感が強いのでゆっくりと休みたいが、育児があるので疲労感が日々増えていくような感覚であった。そんな状態からの回復への道のりです。
利用者
30代女性 伊丹市在住主症状
肩が重いその他の症状
疲労感過去にうけていた治療
マッサージ 整体主な施術ポイント
脊柱の可動性施術の経過と内容
1回目 問診・検査を行って行くと若干の反り腰傾向 肩関節のROMは良好だが、肩周囲の筋緊張がみられる。 骨盤は歪みは生じていないが、緩みがみられる。 朝一が非常にしんどい 内臓に反応が見られた為、内臓調整(特に肝臓・胃に対するアプローチ)を 実施し、身体全体を軽く整えるイメージで施術を行なう。 授乳時の肩への負担軽減の為の座り方を指導。 2回目 2日後来院 前回来院時、実は体調があまり良くなかったが、 施術後から体調が良くなった。肩の重さが少し楽になった。 肩の筋緊張は初回よりは改善しているが、依然残存。 脊柱の所々で硬さがみられる。特に頸椎の可動性が悪い 施術は前回同様の内容で実施 骨盤底筋の入れ方指導 3回目 9日後来院 長時間抱っこしていると、背中~肩にかけての痛みを生じる。 施術は前回同様の内容で継続して実施。 骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋強化の為のトレーニング指導実施。 下肢の筋肉も動員して、より抱っこの姿勢に近い動作でのトレーニングを指導。 4回目~6回目 脊柱の所々での硬さから、頸椎の硬さのみ残存。 頸椎、胸椎を中心とした施術で可動性を出すように図る その間、下肢の筋肉を動員したトレーニングから、 更に強度を上げた内容にレベルアップして骨盤の安定性を図る指導を行う 7回目~8回目 肩の重さは大分良くなった。 疲労感もあまり感じなくなってきている。 頸椎の可動性向上。胸椎の硬さが少し残存。内臓に反応あったため、 胸椎の調整と内臓調整を中心に行う トレーニングチェック→自己流になっていて狙った筋肉に効いていない。 再指導を行い、狙った筋肉に効いている事を確認して帰って頂く。 9回目~ 肩の重さ、朝の疲労感共に消失し、体調良好。 骨盤の緩さも改善し、安定した状態へ 産後にきつくてウエストが締まらなかったパンツも締まるようになり体重は-2kgとの事。 現在は、間隔を空けてメンテナンスを行い経過観察中である。考察
今回の症例は、産後からの続く肩の重さや朝一の疲労感を訴える患者さんであった。 肩に関しては、肩周囲の筋緊張がみられ脊柱(特に頸椎)の硬さが目立った。 抱っこや、授乳中はどうしても前かがみの姿勢になったりする事が多くなり、 首~背中にかけての痛みを生じる方が多い。 解剖学的にも前かがみの姿勢は頸椎や胸椎への負荷がかかる。 また、その負荷のかかる状態で20~30分間同じ姿勢を取るために関節の可動性が低下したり、 筋肉がエキセントリック収縮を強いられている為、筋緊張が強くなったりする。 そして、この前かがみ姿勢のもう一つの弊害として、内臓圧迫が挙げられる。 前かがみになることで胸、お腹が圧迫されやすい。 すると、肺や胃、肝臓、小腸、大腸等が圧迫ストレスを受け、各臓器の働きが低下してしまう。 すると、疲労除去を担う内臓が働かないので疲労感除去出来ず上昇してしまう。 その為、育児をするうえで、抱っこ、授乳、オムツ替え等は必ずする動作であるが、 そのストレスが、過度に掛かってしまうと色々な症状を生み出してしまうため、 いかに、身体に負担をかけないようにして、毎日の育児をするのかが重要になってくる。 その為の、身体の調整が出来ているかや身体に負担の掛かりにくい使い方のコツを 知っているか知らないかで充実した育児生活が送れるか、送れないかが変わってくると思います。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。